10月に火災保険料が値上げされる背景には、近年の災害の増加や保険会社の保険金支払に伴う損失の増加があります。
今回の改定で、参考純率が全国平均で約13.0%引き上げられる見込みであり、過去最大の値上げ幅となる予定です。
この影響で、すでに保険料改定について発表している保険会社もあります。
すでに改定時期を発表している保険会社は以下のとおりです。
・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
・三井住友海上火災保険株式会社
・東京海上日動火災保険株式会社
・損害保険ジャパン株式会社
損害保険大手4社は全て2024年10月に改定予定です。
<見直しが必要な人とは?>
以下の条件に当てはまる方は、9月中に見直しを検討しましょう。
〇1~2年以内に火災保険満期を迎える方
火災保険の満期がおよそ2年以内に迫っている場合、改定前の9月中に見直しを行うことで、値上げ前の保険料で加入できる可能性があります。
今現在の契約で保険料を長期一括払い済みの場合でも、中途解約により未経過保険料が返金されるため余計に保険料を支払う必要はありません。
また、今年で10年契約や35年契約の最終年を迎える方は、満期を迎えるこのタイミングでの見直しが特に重要です。
〇過去に水災・浸水などの被害に遭われた方
河川の氾濫や土砂崩れなどの水害リスクが高いエリアにお住いの場合、水災補償を付けることがおすすめです。
もしも水災補償が付いていない場合、改定前に補償見直しを行うことで、保険料の上昇を影響を減らすことが可能になります。
すでに水災補償を付けている方も同様に見直しが必要です。エリアによっては改定後の保険料が20〜30%上昇する可能性があるため、このタイミングでの見直しがおすすめです。
上記の他、火災保険料の値上げを最小限に抑えるために以下のような対策を検討してみましょう。
〇水災補償を既に付けている方
長期契約(最長5年)に切り替えましょう。期間が長いほど割引率が高くなり、保険料が安くなります。
1年契約を毎年更新するよりも、5年契約を選ぶ方が総額でお得になる場合がほとんどです。
〇過剰な補償を外す
火災保険は、火災だけでなく落雷や風災、盗難、水濡れなど多岐にわたるリスクを補償します。
自分にとって必要な補償だけを選ぶことが重要です。
〇自己負担額(免責金額)を設定・変更する
自己負担額を10万円に設定し、30万円の損害が発生した場合、10万円は現金での自己負担となり、残りの20万円が保険金として支払われます。
この自己負担額を高く設定することで保険料を抑えることができます。
ただし、万が一の自己負担が増えるため、補償と保険料のバランスに注意が必要です。